喫茶店文化

年末は名古屋に帰ってきました。
わたしがいつも楽しみにしているひとつが、地元の「喫茶店」に行くことです。

名古屋駅や栄地下のジロー、コンパル、大須を中心としたコメダ珈琲など有名ですが、
なるべくいろんなところに行ってから東京に帰りたい、というぐらい好きです。

名古屋は意外にも中心街に古いヴィンテージな建物が多く残されています。
その中に喫茶店を見つけたりします。そういう独特のアンバランスな雰囲気が、わたしは大好きです。



喫茶店が近頃消滅してきているという話を聞き、残念です。古いところほどそうです。

いまは、スタバを代表する外資系チェーンカフェが人気です。

喫茶店はゆっくりするコンセプトなので魅力が全然違うんです。
お茶をしに来たのに行列につかせることはほとんどありません。

ゆっくりしてもらうための工夫に長けています。
サービスのおしぼりやお水、オーダーを聞きに来てもらえるところなどです。
クリームソーダや鉄板ナポリタン、モーニングセットなど、味はもちろん器や盛り付け、
メニューの構成もそれぞれの喫茶店の個性があってとっても楽しいです。

それに、店内の雰囲気。

照明は明るくなく、流行を無視したBGMがほどよい音量で流れています。
おしゃれ感がないほど落ち着きます。おしゃれ、に視点を置いていないところが素敵です。
良い意味の媚のなさ。あくまで落ち着いた雰囲気作りやサービスに力を入れています。
いろいろ工夫してこれに行き着いたんだ、というような。

4年ほど前に新婚旅行でイタリアにいきました。
イタリアは主要都市でも近代的な建物はなく、百年以上も前に建てられたような
ヴィンテージな建物が多く残されています。
その建物の1階には必ずカフェがあります。

A Photo Tour of Rome


道にぎっしり、テラス席が路上半分まで完全にはみ出していたりもします。
オーダーも取りに来てもらえますし、もちろんゆっくりしていて問題ないです。
常連さんだと、店員さんとたのしく会話することもあります。
地元のコミュニティができていて毎日楽しそう、イタリア人って素敵だな、と思いました。

日本の喫茶店が流行った時はそんな感じだったのかもしれないですね。

コメダ珈琲は東京に進出してますし、同じテイストの「星野珈琲」もたくさん見かけます。
もしも、チェーン展開的ではなく、昔ながらの「喫茶店文化」作りの方向であれば、
応援したい気持ちになります。
古くからやっている喫茶店はこれからもずっと残っていてほしいです。

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